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お気楽お日記 ꜀( ꜆ᐢ. ̫.ᐢ)꜆

ここ1年間で読んでよかったもの適当に20個くらい

今さらですが昨年〜今年の1月までに読んでよかった本をまとめました。
わかりやすく「ねっ? ヘンな話でしょ?」なお話が好きです。わかりやすい。


後半に一般文芸を入れてもよかったのだけどなんかラノベだけで力尽きました。なんで。
漫画は去年ほとんど読まなかったので入れてません。
あと新作ほぼありません、悪しからず。




「ただ制服を着てるだけ」1〜2(既刊2冊)



いやぁ普通にオールタイムベスト級ですよねこれは!


面白い本に出会うと必ずオールタイムベストでは!?って言ってる気がする。本当にオールタイムベストに入るかどうかはまた別の問題。 ゲフン


今月の出会えて良かったものランキング堂々の1位にして、今最も周りにおすすめしたいライトノベルシリーズ堂々の1位。(?)
ぶっちゃけこの本を褒めるためだけにこの記事作ったみたいなところがある。
記録記事でも書いたのだけど、本作は女子がときめく年の差同棲ラブコメなので、男性向けレーベルから出ているけれど女の子にもガンガン読んでほしい。


…………と、今勢いでラブコメって言っちゃったけど、あとがきにもラブコメって明記されているけど、実際ふたりは同棲してたりするけど、でもたまにこれはほんとにラブコメかなぁ? みたいなことを思ったりする。
ほんとはラブコメの皮を被った社会派小説では? みたいなことを思ったりする。
あとあらすじからもわかるようにお仕事小説でもある。


(自分で書いといてなんだけど社会派の定義がよくわからなかったので調べた↓)

本題に入る前に、社会派というジャンルの定義に触れておこう。簡単に言ってしまうと、社会の暗部や深層をえぐり出して描くドラマのことであり、これに複雑な人間模様を重ねて、人間・社会派という括り方をされる場合もある。

ビターな味わいの社会派ドラマが人気を集める理由 | ORICON NEWS


だそうです(オリニュ曰く)


何はともあれ三巻を正座待機してます。
明莉ちゃんめっかわだし広巳さんイケメン。二巻マジで心に刺さりすぎた。
ほんとうのほんとうに良い作品なのでもっと広い層に読まれるべき。



「ジョシカエンジン」



一言で評するなら闇鍋。
本作は部活と青春と友情とラブ…… いやあれはラブなのか? ……きっと多分ラブとミステリーとSFすこしふしぎ が入り交じった、要素てんこ盛りのスーパーウルトラエンターテインメント。
そしてなんと言っても日常と地続きの狂気が素晴らしいのです。
開幕のチア描写で心をガシッと掴まれたらあとはもう一気。物語に引きずり込まれるだけ。
花火のシーンのアレとかふじさきくんのアレとか蓮華との最後のアレとかもう作中のありとあらゆる場面が最アンド高。
キラキラしたもの…… たとえば、微笑ましい恋模様や真っ直ぐで爽やかな友情だけが青春ではない。
条理に合わない歪で不安定な感情や、ギラついた性欲の発露。
それだって立派な青春だよね。
みたいな。


生搾り大澤めぐみ汁200パーセントはダテじゃないのだ。
現状Kindle版しかないのが本当にもったいないよねぇぇぇ。
同人誌でもよいのでぜひ紙媒体で買わせていただきたい。
是非ご検討くださいm(_ _)m



「Y田A子に世界は難しい」



ジョシカエンジンと私的暫定同率1位(大澤小説の中で)。
大澤小説の中でも特に綺麗にまとまっていて、無駄もなければ隙もない、これぞエンタメ!って感じ。
大澤産ヒロインは全員大好きだけどもはや英子と風香は好きすぎてつらいレベル………
女の子同士のエモくてアツくて尊い友情(あるいは友情を超越した何か)を欲している人へ、ぜひ。
SFなんだか青春なんだかホームドラマなんだかよくわからんが、とにかくはちゃめちゃに楽しい作品なので近いうちにまた頭から読み直す予定です。みんなも読めー!



「おにぎりスタッバー」



最初に読んだ時、母ちゃんリリーブラウン着るんだ… 若いな… みたいなことを考えた思い出。
ネジくんすき。




「ひとくいマンイーター



サワメグすき。女として普通に憧れる。強い。




「君は世界災厄の魔女、あるいはひとりぼっちの救世主」



後述するフェオーリア魔法戦記と読み比べても面白いし、ひとくいマンイーターとの比較も興味深い。
舞台が現代日本じゃない。主人公が女子高生じゃない。てか一人称小説なのにすっごい普通の語りするじゃん(どうした) アッでも女の子の友情?はある…… 流石。
ってことで最初は結構戸惑ったけど、そこはさすがのリーダビリティの高さと言うべきか、一度読み始めると止まらない。
安心安定のハイクオリティ。
ラストシーンについてあれこれ言ったり勘ぐったりしたくなるよねぇ。
ネタバレしたくないからもう何も語れない。語る気もない。



「絶深海のソラリス1〜2(既刊2冊)



すっげーーーーーーーーーーーーおもしろかった。
久しぶりにページをめくる手が止まらないという体験をした。
ベタというかお約束というか王道というか…… なよくある展開の退屈さを世界観と設定とリーダビリティの高い文章で補っている。これは楽しい。
時代設定は近未来(西暦2145年)(130年後の世界は近未来で良いですよね?)
「大海害」によって海の底に水没した日本とか、希少な適合者が自らの血液にソラリスを混入することで覚醒する「水使い」とか、海底に建造された謎の施設とか…… SF色の強い世界観がほんっとロマンの塊で素敵。
いちいち私のツボをくすぐってくる。
あとなんと言っても主人公のミナトくんがめちゃくちゃ! 好み!! なんです!! け!! ど!!!大声!!!!!


んー、気が済むまでこの本の長所を列挙したい気持ちは山々なんだけど、今ちょっとうまくまとまらなくて…… 後日ネタバレありの個別感想記事をうpしたいと思っているので詳しくはそっち見てください(未来の自分に丸投げ)

あえて言うけど、二巻が完全に性癖で困る。



「公務員、中田忍の悪徳」(既刊2冊)



ただ制服を着てるだけを読んだ後にこちらを読み始めたので私最近お仕事小説ばっかり読んでるな…… と思った。が、よく考えたら別にこれはお仕事小説じゃなかった、な。
ちょくちょく挟まれる小ネタ(ここで言う小ネタはギャグのことじゃなくて雑学、豆知識的な小ネタかな)が楽しくてワクワクするんじゃ(義光の助教設定が地味に伏線…)
正直、異世界エルフの常在菌というパワーワード言いたいだけだろという気がしなくもないけど、繰り返される常在菌ネタでつい笑ってしまった。
記録記事にも書いたけど擬似家族物にしてみても面白い? かも? しれない?



「スカートのなかのひみつ。」



仕掛けに見事に引っ掛かったのでチョイス。
タイトルは関係あるような、ないような。
とりわけ宴花と牧乃、女の子たちの真っ直ぐな友情が素晴らしかったです(同性間の巨大感情にとことん弱い)
なんとなく伊坂幸太郎「砂漠」を思い出しながら読んだ覚えがある。

たぶん「俺はサンタクロースになって空を飛ぶ」とのたまう八坂と、「その気になれば砂漠に雪を降らせることだってできる」と言ってのける西嶋がどこかでダブったんだろうな……

と、ここまで書いて自分が砂漠の内容をあんまり覚えてないことに気づいたので再読リストに追加しときます。
良い事に気がついた。



「宇宙人の村へようこそ 四之村農業高校探偵部は見た!」



なんと言ってもラストシーンが大好き。最高。大好き。
語り手の神室くんとハコさんもそれぞれ魅力的なキャラクターで、それがそのまま本作の魅力に繋がっていると思うんです。
タイトルで堂々と探偵部を名乗っておきながらすべての事件が解決するわけじゃなく(謎は解かれるが特にこれといって解決されない系)、意味ありげに置かれた伏線や匂わされただけの設定、結局明かされない謎もあちらこちらに残るため、読了後に感じるモヤっと感も尋常ではなく………… でも個人的にはそういうところがめちゃくちゃ好み。
後味わる〜い!

寅次郎のエピソードが特にひどいので是非(もちろん褒めてる)



「フェオーリア魔法戦記 死想転生」



手代木正太郎「魔法医師の診療記録」みたいな主人公コンビが完全に性癖ど真ん中でよかった…… いやそんなことは実はどうでもよくて、本作は著者お得意の(って言っていいのかわからないけど)哲学的な思想やトリックをふんだんに使用したファンタジー戦記です。

……ん、なんか今、確実にある種の語弊を生んだ気がする。

タイトルの意味がわかる瞬間が鳥肌モノなので、ぜひ。


ラストシーンまで私の好みにバッチシ合うライトノベルって案外少ないのだけど、これは本当に大好きな終わり方だった。
良質なアニメーション映画を一本観終わったかのような爽やかな読後感が特徴。
良い時間を過ごしたなー! 良い読書体験だったなー! って手放しに褒められる。
前述のひとくいマンイーターや世界災厄の魔女も併せてどうぞ。
なんかテーマが似通っていたりするので。



「6番線に春は来る。そして今日、君はいなくなる。」



4話の描写が好きですね…… セリカ視点。
ただ制服を着てるだけの終盤の描写(明莉ちゃん視点)にも通じるアレ。
生っぽい、女の子の一人称語り。
ちょっと自意識過剰な感じのアレ。
私は上手く言えないけどこういうの、大好きなんです。

本作はとりわけ過去に女子高生をやったことがある人、現在進行形で女子高生をやっている人に読んでほしい。
ローカル青春群像劇とでも言えばよいのか。
自分も地方で青春時代を過ごせてよかったなぁと心の底から思えた1冊。
つい先日も懲りずに図書館から借りてきました(買えよ)
何度読み返してもやっぱり私の「好き」がこの一冊に詰まってる。


……さっきからなんの説明にもなっていないなこれ。ひどい。
あー、本作は内容がオーソドックスな青春モノで文章も大変読みやすいので、初めて読む大澤小説にもってこいだと思うんですよね。
唐突に変なマウンテンゴリラが出てきて斜め上の急展開、とか絶対ないから安心して読むといいよ。なんの話だ。
おすすめです。



「彼女は死んでも治らない」



サキちゃああああああん

現状、大澤さんの作品で一番テンション高いんじゃない? ってくらいにハイテンポ&ハイテンション。
相変わらずページにみっちり文字が詰まっており、見た目(ページ数)の割にボリュームがあります。
そのため全部を読み直すのはかなり骨が折れるのですが、最初の見開き一ページくらいならわりとよく読み返している? かな??

初読時の感想はもう覚えてないのだけど、何か、コージーミステリってなんだっけ、、 と思ったような記憶が。



「蒼戟の疾走者ストラトランナー 落ちこぼれ騎士の逆転戦略」



ザ・王道の少年漫画的なアツさです。
ジャンプだジャンプ、熱量が完全にジャンプのそれだ。個人的にめちゃ大好きなやつだ。

で、お話なんだけど、終盤のレースがとにかく最高。クリスのとあるセリフで私は泣きました。クリス本当大好きだ〜;;
一度現実の厳しさに打ちのめされた青年が それでも夢を諦めきれずに再起を目指して足掻くストーリーと、熱血潔癖ルーキーがデカい壁にぶつかったりなんか全体的にボロっちくなったりしながらも騎士としてのスタートラインに立つまでの物語、その両方が楽しめる一粒で二度おいしい的な作品。
そしてなんと言ってもイラスト担当が駒都えーじ! 美麗!! ぶっちゃけ世界観に合ってなくてアレだけど!!

いやマジで本作はもっとバチバチに評価されていいと思うんですよね……
この作者さんの他の作品が読んでみたかった。電撃で。


変に続編に期待を持たせるようなことはなく、一冊で綺麗に完結しています。




以下は再読したもの。というかほぼ殿堂入りの二作。

折に触れて(パラパラとだけど)読み返しているし、たぶんこの先一生好きなんだと思う。




「レターズ/ヴァニシング」1〜2(既刊2冊)



間違いなく自分の人生と価値観を変えた(もっと乱暴に"ぶっ壊した"と言ってもいい)一冊、いや二冊なのでこういうまとめ記事を書くときには必ず登場させるようにしている。
現状、電撃文庫でいっっちばん好きな作品です。

電撃でSFで百合と言えばうえお久光紫色のクオリアが名高いけれど、いや紫色〜は間違いなく名作なんだけど、しかしまあ個人的な好き嫌いで言えばレタヴァニ2巻の方が好きですね…… 学とゆかりもいいけど千里と鵬珠もいいぞ。

や、でも待って、誤解しないでほしいのは私が紫色〜 も普通に好きってこと。天条かわいいよ天条。


一巻があまりに面白すぎて興奮したのだけど、続けて読んだ二巻はさらに飛躍的に完成度を増していて、読み終えた瞬間にあぁこういうものを傑作というのか… と思って空を仰いだ。
本当に心が震えた。

私的に新世界より〈上・下〉とか13月の解放区とか名はレギオン〜 とか東京レイヴンズ16なんかと並んだ。ちょっと異次元の読書体験って感じ。褒めちぎってます。

旭さんまたこういうの書いてくれんかなぁ。



ステージ・オブ・ザ・グラウンド



なんだかんだ言いつつ、甲子園の季節が巡ってくる度に必ず読み返してます。
あと二ヶ月ほどでセンバツだし、今年もきっと読み返すんだろうなぁ。
終盤の熱くて爽快な展開も良いんですけど、それ以上に、鬱屈した青春と青臭い語り、常滑の地方都市の雰囲気が見事にマッチした前半部分が大好きです。
卓と幸斗がお互いを「相棒」「親友」と呼んでるところとかほんとクサい。クサくてたまらない。完全に拗らせてる。良い。好き。大好き。最高。
オカマが幼女至上主義を謳うところも 作 者 が 作 者 だ け に 色々と興味深いと思います。





※オマケ。



自分のメモを見返したらマリアビートルもめちゃくちゃツボだったようだ。
確かにあれは面白かったし、伊坂作品(平均スコアが異様なまでに高い)の中でもとりわけ完成度の高いエンターテインメントだと思う。
てなわけで、一般文芸は含めないつもりだったけれどマリアビートルだけはこのリストに載っけておく。


なんで今さら…… とか言わないでほしい。
グラスホッパーの内容もちゃんと覚えてましたよ!(前に読んだのっていつだ……?)



去年新たに読んだ火星に住むつもりかい?も良かったな〜。
ついでに殺し屋シリーズの三作目、AXもわくわくしながら読んだ記憶が。




数年ぶりに伊坂作品読んだらめっちゃ楽しかったのです。
今年はもっとたくさんガツガツと読みまくるぜ。



 

以上、この一年間読んだ中で特に記憶に残った小説20個くらい+α でした。