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読後の満足感が半端ないお下劣ギャグ小説最終巻(シコルスキ3巻)

<過去ログ26>
記事タイトル:読後の満足感が半端ないお下劣ギャグ小説最終巻




■はじめに


なぜだか3巻まで続いたお下劣ギャグ小説、真の最終巻。
巻を重ねるごとにギャグのキレが増していて本当に凄い(今回は頭からケツまでキレッキレだった)
タイトルにも書いたように読後の満足感が半端なくて「あー、楽しかったー!」って感じで気持ち良く本を閉じられる。
個人的に今年読んだものの中では三本の指に数えられる出来だった。大満足。


※以下、各エピソードに対する超簡単な感想(真面目に長文書く気が起きず、いつになく適当… ゴメン)







■プロローグ


(正確には独立したプロローグではなく十六話の冒頭です)
2巻以降恒例の冒頭丸コピペ。
安直なネタなのになぜか必ず笑ってしまう。



■第十六話◎種付けと弟子


冒頭からきったねぇえええええと笑った。
ブレーキが壊れたというよりは作者が手慣れてきた&作風的に開き直ったと言ったほうが正しいような気がする。
ギリギリアウトな下ネタ/エロシーンをぶっ込んでくるラノベ*1は多々あれど、そういうのって普通美少女がする(される)ものだよね。
脂ぎったおっさんのあられもない姿を晒した挙句、そのおっさんのイヤーンな行為をねちっこく描写していく作品なんてラノベ界広しと言えど本作くらいのもんですよ……
「面白ければなんでもあり」が支払う代償はあまりにも大きい。



■第十七話◎ごま塩と弟子


とりあえず新キャラたちの名前については「とうとう捻ることすらしなくなったんかい」とツッコミを入れたい。
ケツネタ先生とか後に登場するタツ君にも言えることだけどド直球なネーミングが色々とひどい(賞賛)
もうちょい捻ってやれよ……
あとリーフの不憫さになんか既視感ある……?



■第十八話◎王無砲流と弟子


エッチなオモチャシリーズ。
そんでもって、あの女が再登板しますよ!!


ヒロインの扱いが地底レベルに落ち込んでるのはまあいつものこととして、オモチャの説明に関しては普通に知らんことだらけだったので ほぇ〜そうなんだ〜そんなんあるんだ〜へぇえ〜と感心?しながら読んだ。
上記のケツネタとかシリゆる会会長に比べるとンポデカさんはめちゃくちゃ紳士なのでは……?とか思ってしまうあたり、自分の感覚が麻痺しているようでとても怖い。
しかしサヨナに固執するところはタブゾマとかハマジャックを連想させるので……… 前言撤回、やっぱりただの変態だと思う。


■第二十話◎初恋と弟子


なんかロマンチックな章題がついてるけど内容は普段通り。
ナロ村、カクヨ村に続き今回の舞台は〈シヌシヌ村〉(これだけじゃなんのこっちゃ分からんだろうけど、平たく言うと難病・奇病モノのパロディ)
本作を構成する特徴の一つ〈テンポの良い掛け合い/会話劇〉は小説よりは漫画に近い物だと勝手に思ってるのだけれど、ここに来て小説にしか出来ないネタが出てくれたことに感動した。
ナロ村のステータスバトルですら漫画でやれないことはないからね……


しかしあのオチはさすがに笑う。爆発オチなんてサイテー!
読者に都合の良い処女ビッチが本作にいなくてよかったです(ニッコリ)



■第二十一話◎天敵と弟子


今巻の中で言うとこの話が一番お気に入り。既に5回以上読み直してる。
かぐや様ならぬカグヤ様が本作唯一の良心だと改めて実感した。
最初から最後までツボなんだけど、特にプリンに関するやり取りは何度読んでも絶対に笑ってしまう(珍しくキャラぶれ起こしてる賢勇者が腹筋的にツラい)
残念魔王を不憫がったり、暴君サヨナちゃんの素直な一面にときめいたり、何だかんだ仲良い男二人にほっこりしたりと何気に細部まで楽しめるお話だった。



■第十九話◎クソガキッズと弟子


まさかのおねショタ要素キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
ロリサヨナは以前にも見た事あるし今回再登板したのもわかるんだけど(人気ありそうなのも頷ける)、まさか男連中の幼少期も見られるとは思わなんだ(それも1人増えとる…)
皆変わってないと言えば変わってないんですけど、やっぱり子供なだけあって素直。というかアホ。
なんやおまえらちっこい頃は普通にかわいいやんけ〜 と和やかな気持ちで読んだ。
ところで男女比がおかしい気がするのは自分の気のせい?
余談だけど今巻は全体的に強めのサービス精神を感じた。
男性陣の絡みがいつもに増して多かったような気がしないでもないけど… なんか変な方向から圧がかかってない?大丈夫??



■第二十二話◎大回転と弟子


アデルVSエロいお店シリーズ第二弾。
これ絶対一番人気のシリーズでしょーと思わずにはいられない。
何を隠そう、自分もこのシリーズ… というかアデル回が一番好きです。
前巻のアレもカクヨム版のアレも引き攣り起こすかと思うくらい笑ったもん。
何度挑戦してもいきなり威嚇してくるユージンで毎回(腹筋が)死ぬ。



■超真・最終話◎友達と弟子


あらゆる意味で大盤振る舞いの最終話。
例のアレももちろん健在(地味に皆勤賞)
過去2回の最終話と比べても段違いのしっちゃかめっちゃか具合に「よーやるわ…」としか言えない、ある意味溜め息モノの出来。
何を言ってもネタバレになるから迂闊に語れないんだけど「電撃文庫編集部は果たしてどういう気持ちでこれに出版のGOサインを出したんだろうか」ということだけは書いておきたい。



とは言うものの、ライバル(?)ラスボス(?)との対決に師弟の絆、信頼関係、友情と過去、精神的成長、と詰め込まれた要素自体は至って王道。
よって、多少トンチキであろうとしっかりした盛り上がりを見せてくれる。
たぶんこのあたりが不思議な読み応えとか読後の満足感に繋がってるんじゃないのかな。
今までで最もめちゃくちゃな最終話であると同時に、最も熱い最終話だったように思う。
あとこのシリーズに限ってシリアスなストーリーが展開されるとなんだかムズ痒く感じてしまうのだけれど、後ろに会長が控えていることでなんか謎の安心感*2がある。



■エピローグ


まぁいつもの。
相変わらずユージンの語りは軽妙すぎず、しんみりし過ぎずの良い塩梅。
ぶっちゃけ今回のエピローグはかなりグッとくる物だった。
カニダスがユージンの名前をちゃんと覚えていたところとか特に。
何はともあれ、これから先も皆で仲良くワイワイ過ごすんだろうなぁ、と思わせてくれる素敵な終わり方でした。


師弟よ永遠なれ。



余談:
ちなみに今巻で最も好きなセリフは、ユージンの「他人の家で無許可バーベキューはちょっとした放火だろ!!」→「他人の家で無許可花火はもう放火と変わんねえわ!!」のコンボです。



■おわりに


2020年最後の新刊がこれかぁ(笑)
まぁ読んで良かったと思える内容だったけど。
今年の下半期はこれとレタヴァニ2巻に全て持ってかれた感が強い。
ちなみにレタヴァニを読んだせいで(とても単純なので)最近は百合×SFがとっても気になってます。
そのうちまた何か感想書きたいと思います。色々積んでるので。

*1:エロコメ、もしくはあらすじに「ちょっとエッチなファンタジー」とか書かれているやつ(エロ系ファンタジーや伝奇モノ)

*2:どうせ最後はシリアスムードぶっ壊してネタに走るんだろ的な信頼感。