nocturne

NOCT

お気楽お日記 ꜀( ꜆ᐢ. ̫.ᐢ)꜆

ただ、それだけでよかったんです読んだよ

日記はもう更新しない予定だけど読書の記録だけはここにつけとくね!


元々、半分くらいは読メの代替として使ってた場所だし(読メは本の感想を非公開にできなくて、投稿したら問答無用で他人に読まれてしまう仕様だった。わたしはそれが気に食わなかったんだ~~~!)


そうは言っても今後はあまり本を読めないと思うけど… 年に数冊とかになるかな?
どうせ記録だけなので気負わずやります。

久々に記録。
図書館に揚々とソロモンの偽証を借りに行ったのだけど、文庫本で全6巻か…… と早速出鼻をくじかれてしまった。


自分は漫画にしろ小説にしろ、分厚くて巻数が多ければ多いほど喜ぶタイプ(*作品にハマってしまったときに長く楽しめるから)なのだけど、最近は長い文章を読むと目が滑るしすぐに眠くなってしまうので、お手軽に読める単巻完結ものに手が伸びがち。


そんなわけで本棚の前でしばし逡巡した結果、こちらを選択した次第。
まあこういう選択もたまにはアリ。
松村さんはいつか読もうと思っていたし。


その後おうちに持ち帰ってお酒飲んでから丸二日くらいかけてだらだらと読了。
書いているうちにだんだんと面倒さが勝ってきたので 感想は例のごとく気になったとこだけ箇条書きで失礼します。
ネタバレはアリアリのアリ!! 未読の人、気を付けてね!


・物語の舞台が中学校で、二年生の男子生徒の不審な自殺からお話が始まるところ、事件に告発文が絡んでくるところなんかはソロモン~とよく似ているよね。


・本作は良くも悪くもライトノベル的な一人称の語り。


・それに加え、語彙が少なく少し自分に酔ったような語りが、クラスで徹底的に孤立しており普段からコミュニケーション不足の状態にある(ついでに大量のライトノベルを読んで日々の時間を潰しているという)拗らせた男子中学生という主人公像にうまく調和している。

妙にリアルな厨二病。読んでてちょっとむず痒くなっちゃう感じ。


・でもそれなら香苗視点では文体をガッツリ変えるとかもう一工夫ほしかったなー、という気持ちも強く残った。
読んでいる限りではどちらも同じくらい幼い印象を受ける。実際は7歳も離れているのに。
複数視点、且つどちらも一人称で話を進めるなら文体もゴリッゴリに使い分けてほし~!(という気持ち)


・とかなんとか言っていたら、終盤でとある事実?が明かされてアチャーとなった(*具体的には254頁のアレ)
メタ的にもなかなか面白い。
なるほどなー。そういう仕掛けか。これは素直に納得しちゃう。


・香苗視点の文体に関しては特にフォローなかったかな? まあここは深く追求しないようにしましょう。


・伏線回収と言えば、最後に紗世の設定が明かされるところも良かった。
こうやって見ると彼女の役割はかなり明白だよね(*本作のトリックスターにしてミスリードのダミー役担当)


・立場や環境に同情の余地はあれど、やっぱどう考えても岸谷昌也の行動っておかしくないか?
事情が事情なので最初の動機についてはまあ… 理解できなくはないとしても、その後の一連の行動はさすがにあたおか感半端ないんだが…… えっと、一応親友なんだよね……?


拓宛に残された例の遺書にしろ、あたかも自分がまともな人間であるかのような態度だけど実際はまるで違う。
個人的には外面が良くて思考がクズい感じの男の子+メンタル崩壊寸前の男の子はダブル性癖なので、昌也くんは見ていてとても楽しいキャラクターだったのだけど、わたしのこの感覚が一般的とは全く思えないのよね(あたり前田のクラッカー)


なぜ胸を張って拓を裏切者呼ばわりできるのかはマジで謎(一応、この「裏切者」の解釈は拓の「馬鹿げた妄想」という形で語られるに留まっており、真偽は明らかにされていないんだけど)


ここらへんの昌也の行動が受け入れられない人、モヤモヤする人は一定数いるんじゃないですか???


・琴海ちゃんが病室で香苗と対話するシーンだけど、これ切り替えが早すぎてさすがに不自然では? 誠意の欠片も感じられない態度。
昌也同様、ちょっとサイコみを感じちゃう…… あるいは究極の良い子ぶりっこ…… 世渡り上手…… なに???
個人的にはこの子が一番こわいんだけど。


・タイトル回収はそこなのか。


・中盤以降で二度、三度ひっくり返す展開は総じて嫌いじゃないよ。


・終盤はなんか愚者のジャンクションを思い出しながら読んだ。


歪んだ大人と権力、答えの出ない正義と悪の問題、世界に対するどうしようもない無力感とビターな結末。
ただ、こちらは綺麗事っぽくまとめられているのが引っかかる。
読んでいてちょっと無理を感じません? 愚者の~は大好き。


・同じ歪んだ人間関係と中学生の壮絶ないじめをメインテーマにしたラノベに江波光則のストレンジボイスがあるんだけど、あちらに出てくるのは論理的な動機を持たないいじめっ子なんですよね。


昌也の行動理由に細かい理屈を加えず日比谷(ストレンジボイスに出てくるいじめっ子で壊れた人)くらいのパワーキャラに作っていたらどうなっていたんだろう、みたいなことはちょっとだけ考えた。ちょっとだけ。
(昌也の行動がエスカレートした経緯についてどうしても納得がいかなかったので)
とりあえずミステリとしては成り立ちそうにないな~。


・最終的に本作は菅原拓と岸谷昌也の若干歪みが入った友情の物語と解釈することで、良い気分に浸ることができた。異論は認める。


だんだんと疲れてきたし、自分が何を言いたいのかよくわからなくなってきたのでここらで終わる。
文章書くのほんと下手だな! お疲れ様でした! 解散!!


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