パズルのピースのようにバチンバチンと嵌ってゆく感覚がとにかく気持ちいい。
単に私が感情移入しまくってるだけかもしれないけれど、情景描写と心情描写、いずれも迫力があり絶品。
台詞回しや各種演出、文章の溜めや技巧に関しても文句のつけようがない。
掛け値なしに面白く、素晴らしいシリーズです。
◇
2巻くらいからなんとなく気づいていたのだけど、このシリーズは伏線の張り方が絶妙なんだよな〜。
本の最初に「この巻はこういうテーマですよ」「これが今巻のキーワードですよ」と、さりげなく、しかし明確に示されているんですよね。
私はページが残りわずかになってようやく、あーって気がつくレベルですけど。つまりあほ。
(まあそうなるようにわざと目に入る情報(表紙とか)を制限したり、あえて時間を小分けにしてちまちまと読んでいたりするのですが)
冒頭で述べたように本当にミステリを読んでいるかのような納得感…… 充実感? 満足感?を得られます。
非常に気持ちがいい。
ついでに主人公二人の間の距離(精神的な意味でも物理的な意味でも)もグッと縮まって(言い方がアレだけどここはプラスの意味で)甘ったるさマシマシですね。
素晴らしいです。
っとにこの男は〜〜〜〜〜〜!(くっそ〜〜〜〜〜!)と思いながら読んでます。
あと個人的にイリーネはウェランドとこちゃこちゃ実験したり漫才やったりしている方が好きなんですけど(つまり面倒な三角関係にはなってほしくないのだけれど)、この先彼女とクースラの関係はどうなっていくんだろ?
楽しみです。